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ES PLANNERS STATION

【第45号】やはり、日本の自動車保有台数の減少が始まっていた

 ある冊子に寄稿する機会を戴いたので、駐車場経営を取り巻く環境について触れてみようと思い、少し情報を集めていました。やはりと言うか、ついにと言うかショッキングなデータに目が留まりました。
 2011年が『人口減少社会元年』と言われ、以降毎年、最近では年間60万人以上の減少となっています。駐車場経営者にとっては、運転免許保有者(令和元年時点で8,200万人)の減少につながり、やがて自動車保有台数の減少になることが予想されて来ました。
 国内の自動車保有台数はデータを取り始めた1965年以降一貫して増加して来ましたが、2022年3月末時点で前年より1.1万台減少し、7,830万台となりました。歴史上初めて減少に転じたことになります。(乗用車・貨物車・乗合車・特殊用途車の合計)駐車場経営に関係の深い乗用車保有台数でも同じ傾向が見られ、約5万台減少し、6,186万台となっています。26年後
の2050年には約13%減少し、5,400万台と予想されています。人口減少を原因とした、構造的な問題であり、時間の経過とともに加速すると思われます。

●新車販売の約3割が自動運転車(LV3以上)(2040年)、約9割がコネクテッドカー(2035年)

◇自動運転への道

「主要データ集 資料2-6」(国土交通省)
(https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001330176.pdf)を加工して作成

 このことは私たちの駐車場経営にどのような影響を与えるのでしょうか。皆様の予想通りです。供給があまり変わらない中で需要が減少する訳ですから、借り手優位、やがて駐車場料金の値崩れが起こります。この傾向は2030年代以降、顕著になって行くと思われます。注意すべきは、基本的には人口減少に比例しますが、地域・地区によって大きな差が出るということ、一斉に同じように価格が下がるわけではありません。何にせよ、今までの様に需要が増えていく中で賃料の値上げが可能であった環境からは大きく変化します。『駐車場生き残り競争』が本格的に始まると言えるかも知れません。
 しかし、少ない投資で、運営の手間の少ない駐車場経営は、大切な資産を守る上で、非常に有効な手段であることに変わりありません。環境変化を見据え、適格な判断のもと維持し発展していきましょう。皆さまの一助になり得ます様、更にサービスを磨いて参ります。

2024年3月吉日


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