【第13号】駐車場専用ポスレジ PPOSS(ピーポス)の進化
前回は『思い込み』『決めつけ』から生じるバイアスを取り除き、店舗で起こっている事実をデータとして収集し、新しいサービス開発につなげようとの思いから、駐車場専用のポスレジ『PPOSS(ピーポス)』の開発に至った経過を記述しました。
PPOSS の開発からすでに16年。画期的であった性能も陳腐化が進みました。そこで今期は思い切って、PPOSSを一から見直し、改良版の「PPOSSⅡ(ピーポスツー)」の作成に取り組むことにしました。
「PPOSSⅡ」の大きな特徴は次の3つです。
①多種多様な料金設定に対応できる柔軟性を持ったレジシステム
②売上や利用状況、稼働率を集計し、曜日・時間帯別の分析ができる
⇒強み・弱みの可視化
③限られたデータで、将来の駐車場需要予測を導き出す
上記の①から順に説明させて頂くと、
①全国で初めて駐車場の『1日とめ放題』を始めた元祖としては、時間貸しの料金メニュー開発で後れを取ることはできません。現在でも、通常の〇〇分/●●●円の他に『朝割』『夕割』『1日料金』など豊富な駐車料金のメニューを取り揃えています。これはお客様自身が時間帯を選んでお得に駐車して頂けるよう用意しています。お客様満足度の向上のためにも更にバリエーションを増やしていきたいと考えています。しかし、駐車場精算機の料金設定は意外と硬直化しており、多数の設定を1 つの精算機で設定する事ができません。「PPOSSⅡ」の最大の特徴として、戦略的で多種多様な価格設定に対応できる力を備えています。
②この地味で手間暇のかかる作業にスポットを当て、お客様に選ばれていない弱い時間帯を一目でわかるようにします。強み・弱みを可視化することで、料金設定の変更を素早く提供することができ、駐車場の売り上げを改善することが可能となります。言わば、売り上げを伸ばすレジです。
③今回の大きなポイントです。①②のポテンシャルが高ければ③が実現します。この機能は、駐車場事業の在り方を大きく変える可能性を持っています。今回の『PPOSSⅡ』の開発を基に『経営力向上計画』を申請、4 月に国土交通省から認定されました。また6月には『ものづくり補助金』の申請も兵庫県中小企業団体中央会より採択されました。皆さんの駐車場のポテンシャルを高めることができるよう、今期中の運用を目指しスタートしています。
『こんなものだろう』と『思い込み』『決めつけ』ていた、あなたの駐車場が生まれ変わるかも知れません。期待してお待ち下さい。
2018年6月吉日
一覧に戻る